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始まりの物語(本編4/4)

この地球は人間たちのためだけのものではなく、更には人間に見えているもの達のためだけのものでもない。私はこれからずっと先の未来の地球の在り方を考えて、魁てこの子たちを引き受けて共存することに決めたのだが、人数が一気に増えたときは、気を引き締めなければと、責任の重さを感じたが、今では。。。すっかり慣れてリラックスしている自分がいる。
そして実は彼らのお陰で私は当時まだ小学3年生だった娘を置いて逝くかもしれない恐怖に耐え治療に専念できたように思う。
娘には、もしママが身体を維持できなくなったとしても、おきつ達と一緒に後ろに行くからと伝えた。ピンチになったら耳打ちしてママが助けるからと自信満々に宣言した。はじめはぱっと顔を輝かせて安心したように喜んだ娘だが、その内、そうなったら、学校に来られたらうるさそうだから、その時は来ないでくれと本気で娘は嫌がって心配していた。私は、じゃぁ七福神の神様たちとお家で留守番してるよと笑ったが、今だから本気で笑えるが、その時は、見えるわけでもない私は、身体を離れた後にどういう道を通ったら娘の後ろに辿り着けるのか皆目見当がつかず、平気な顔して約束していたが、全く自信なんて無かった。一番のうそつきはおきつではなくて私かもしれない。
おきつ達にはその意味では本当に感謝している。おきつ達を引き受けて救った気になっていたが、こうしてみると救われたのは他ならない私だ。みんな本当にありがとう。

始まりの物語(完)

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